
普段あまり意識していない呼吸ですが、生まれてから命を全うするまで絶え間なく行なっているのが呼吸です。
呼吸の始まりは『鼻』です。ところがお口をぽか〜んと開けている子供をよく見かけませんか?
実は子供だけでなく、大人にもみられます。
この習慣は発育の段階で習慣化され、大人になっても続いてしまうのです。
というのも、骨格や筋肉の発達が大きく関わっているため、大人になってから改善するのは難しいのです。
一生の機能を子供のうちに身につけることがその後の健康に大きく関わっていきます。

今回は、鼻呼吸についてお話ししていきましょう。
鼻呼吸と口呼吸はどう違うの?
鼻呼吸と口呼吸はどこが違うのでしょう?
呼吸ができればどっちでもいいのでは?と思うかもしれませんが、これが大きく違うのです。
鼻から息を吸うと、鼻毛がフィルターとなって、異物をキャッチし、その奥の線毛組織が有害物質(ホコリやウィルスなど)の侵入を防止します。
外気が鼻腔を通過すると、適度に温められ湿度を含んで、刺激のない状態で少しずつ気管支や肺へ送り込まれます。

口から息を吸うとどうでしょう。
口には鼻毛のようなバリアがないため、有害物質は直接喉へ付着し、直接リンパ組織がダメージを受け、直接冷たい乾いた空気が大量に肺に入っていき、全身の免疫機能が低下(アレルギーや慢性感染症など)することになります。
また、大量の乾燥した外気が一気に喉に到達するため、本来は濡れている状態が正常である口腔粘膜が乾いてしまい、傷つきやすく、唾液の恩恵が受けられないので、さまざまな不利益(虫歯、歯周病、感染、口内炎、味覚障害など)が起こりやすくなります。
口から息を吸うのに慣れてしまうと、鼻呼吸するより楽なので、鼻が使えても口から呼吸する癖がついてしまいます。
そして、口を閉じないことにより、口唇の筋力も低下、開いた上下の歯列から舌が出てきて、舌の筋力も弱くなってしまいます。歯列(歯並び・噛み合わせ)は唇と舌の力のバランスで保たれているので、この力が弱くなると歯列は乱れていきます。
どうして鼻呼吸ができないの?
それでは、どうして鼻呼吸ができなくなるのでしょうか?
鼻腔は上顎の骨と繋がっています。

黄色の部分が上顎骨なのですが、鼻の部分も上顎の骨でできているのです。
上顎の発達が悪いと、それに合わせて鼻腔も狭くなってしまうのです。
鼻腔が狭くなると、その内側にある鼻腔粘膜が刺激で少しでも腫れると一気に鼻腔は狭くなり、空気の通りが悪くなります。
最近のお子様はほとんど上顎が狭くなっています。
それは、よく噛まない習慣がついてしまっていることが原因です。
よく噛むこと、舌や唇の筋肉をしっかり使うことで顎は順調に発育していきます。
鼻が詰まっている場合、食べ物が口に入ると呼吸ができなくなってしまうため、よく噛まずに飲み込んだり、水で流し込んだりする癖がついてしまいます。また、少しずつしか食べられないため、時間がかかったり、少食になったりします。
よく噛まないと消化も不十分で、栄養も吸収できません。唾液の抗菌作用のえられないので食中毒にもなりやすいのです。
また、食品の味もしっかり感じられないため、味覚も発達せず、どんどん濃い味を好むようになり、大人になってもそれは変わりません。
このように口呼吸には多くの弊害があり、その状態が続くことによりどんどん悪循環を起こしてしまうのです。
鼻呼吸と口呼吸の違いを理解していただけましたでしょうか。
次回から、この重要な鼻呼吸の育て方についてお話ししていきたいと思います。













