歯と健康のラボラトリー

虫歯じゃないのに歯が削れて、しみることがあるの?

歯がしみる原因は虫歯だけじゃないのを知っていますか?

 

『知覚過敏でしょ!』

 

そう、知覚過敏の症状を起こすのですが、それを起こす状態や原因はなんでしょうか?

 

虫歯以外の原因で歯と歯肉の境目(歯頚部)が減っている状態のことを

NCCL(noncarious cevical lesion/非う蝕性歯頸部 歯質欠損)といいます。

 

くさび状(WSD)という言葉なら聞いたことがあるかもしれません。くさび状欠損もその一部ではありますが、

くさびのように鋭角に削れている場合だけでなく、皿状のようになっている場合なども含まれる総称がNCCLです。

 

 

 

1.どこにできるの?(発生部位)

 

歯が生えた時には、歯の根は歯周組織(歯肉や骨など)に覆われており、歯の頭の部分(歯冠)だけがでています。

歯冠の象牙質はエナメル質で覆われているのですが、歯根にはエナメル質がありません。

様々な原因で歯肉が下がると、歯根が露出し、その象牙質が削れてくるのです。

 

 

 

2.なんでおきるの?(原因)

 

1つの原因だけではなく、いくつかの原因でおこる疾患だと言われています。

 

*酸蝕 

 

虫歯はお口の中の細菌が作る酸によってできるのですが、NCCLは口腔内細菌が作る以外の酸が原因で化学的に歯が溶けてしまう状態です。

酸性の食品や飲料の常用によって起こりやすくなります。

 

☆フルーツ、酢の物、ドレッシング、トマト、梅干し、顆粒や液体のビタミンCサプリ

☆炭酸飲料、スポーツドリンク、エナジードリンク、ワイン、柑橘系ジュース、トマトジュース、黒酢飲料、梅肉エキス、

ビタミンC飲料など

 

*摩耗

 

歯以外のものと接触することによって、物理的に歯が削れてしまう状態。

研磨剤の入った歯みがき剤を使用して、水平に動かすことによって、削れやすくなります。

歯ブラシの形態、硬さ、歯磨きの力も影響します

 

強く噛む力

 

歯ぎしりや食いしばりなどの強く噛む力によって歯質が欠けておこる(アブフラクション)も原因と言われていましたが、科学的な根拠が弱いことで、否定的な意見もあります。

 

3.どうしうたらいいの?(予防・治療)

 

自然に治ることはありません

 

NCCLであってもしみる症状のない場合、本人は気づいていません。まず自分の口の中(歯)を知ることが第1歩です。

放っておくと、歯が脆くなったり(折れる)、痛みが強くなったりすることがあります。

 

食習慣を見直そう

 

上記に示したような食品や飲料は酸性度が高く、歯を溶かしやすいです。

 

☆摂取した場合は、水を飲んだり、口をゆすいだりして酸を中和、洗い流すようにしましょう。

特に就寝中は唾液が減り、酸の影響を受けやすので、就寝前に摂取するのは避けましょう。

 

☆歯に接触する時間を少なくするためにダラダラ飲食を避けましょう。

 

☆飲み物は、ストローを使って歯に接触しないようにしましょう。

 

歯磨き習慣を見直そう

 

歯ブラシの形態や硬さなど自分に合っていると思っても、力が入りすぎていたり、当たるところが違っていたりすることがあるいます。また歯間ブラシも使用法を間違えれば、歯肉が下がりNCCLを起こしやすくなります。

歯ブラシの動かし方も水平に大きく動かしていると、雑になって力が入りやすくなります。

縦磨きにして歯頚部にばかり当たりやすくならないようにし、最初の方が丁寧に意識して磨けるので、NCCLの部分から磨くようにするといいでしょう。

 

歯磨き剤は研磨剤入っていないものを選び、象牙質は虫歯の進行が早くなるためフッ素入りの歯磨き剤を選択しましょう。

定期的に歯科衛生士のチェックを受けることが大切です。

*研磨剤磨き剤は歯の着色が取れにくい場合があります。それを補うポリエチレングリコール(着色を浮かす)やポリリン酸ナトリウム(歯面をコーティングして着色の付着を阻害)を入れた歯磨き剤もあります。

 

*生活習慣を見直しても症状が改善しない場合は?

 

しみる症状が強くなってしまうと、神経を取らなくてはならなくなったり、削れが進むと折れてしまったりすることもあります。そうなる前に、削れた部分を樹脂などで埋めてカバーすることができます。

歯がしみるのはとても煩わしくQOLも悪くなります。

反対に、進行が遅く症状がない場合は、気づいた時にはかなり進んでしまっていることもあります。

 

定期的に歯科医院で検診を受けていれば安心ですね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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