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ウィルス感染対策 第2弾! 美味しく食べて予防しよう!

前回、インフルエンザや新型コロナウィルスの感染、発症を予防するには、まず自分自身の免疫力を高めることが大切であることをお話しました。

腸内環境が整っていて、食べたものがきちんと消化、分解、吸収できるのであれば、私たちの身体は私たちが食べたもので作られます。もちろん、細菌やウィルスと戦う免疫細胞もダメージを修復するのにも私たちが摂取する栄養がとても大切です。

美味しく食べられて、感染予防になるならうれしいですよね!

今回はそんな栄養とメニューのヒントについてお話しましょう。

 

感染予防には何が必要?

 

① 免疫機能を高める栄養

 

体外から侵入した細菌やウィルスを攻撃する免疫細胞のひとつである好中球やリンパ球が働くためにはビタミンCが必要です。

また全身をパトロールしながらウィルスや感染細胞などを見つけて攻撃するリンパ球であるNK細胞(ナチュラルキラー細胞)やマクロファージ、好中球など自然免疫に重要な細胞が機能を発揮するためにはビタミンAが必要です。また、獲得免疫の主役であるT細胞(ウィルスに感染した細胞を攻撃、排除する)やB細胞(抗体を作って戦う)の機能にもビタミンAが必要です。

ビタミンAが不足すると感染による死亡率が上がることが報告されています。

 

ビタミンDは抗菌性タンパク質(カテリシジン)の発現を誘発したり、免疫細胞の増殖やサイトカインの産生を含む自然免疫を刺激し、ウィルスなどの感染症から身体を防衛するのに重要な働きをしています。

 

また、キノコ類に含まれるβグルカンも免疫賦活作用があります。

 

② 粘膜を強化する栄養

 

鼻やノドの粘膜がしっかりしていないとウィルスの侵入を許してしまいます。また免疫の最前線である腸粘膜も強化しなければ免疫機能が働きません。

 

粘膜は重要な構成要素はコラーゲンです。そのコラーゲンの材料となるのがタンパク質、鉄、ビタミンCです。

 

また、粘膜を構成する上皮細胞を作るのにビタミンAが必要です。

 

粘膜を湿らせておくのがムチン(粘膜が分泌する粘液)で、バリアとしてウィルスの侵入を水際で防いでいます。

 

③ 過剰な活性酸素に対抗する栄養

 

免疫細胞はウィルスを殺すため、活性酸素を出します。その活性酸素から細胞を保護するために抗酸化作用のある物質が必要になりります。

 

代表的な栄養素はビタミンCビタミンEです。またビタミンCには酸化してしまったビタミンEを還元型(抗酸化型)ビタミンEに再生する作用もあるので一緒に取ると効果的です。

 

そのほかにも亜鉛、カロテノイド(アスタキサンチン、βカロテン、リコピン)、カテキン、ポリフェノールなどがあります。

 

④ 腸内環境を整える栄養

 

免疫の司令部である腸内環境を整えることは感染予防に必須です。また、感染予防のために取った栄養素も腸内環境が悪ければ、吸収できず、ただ素通りするだけです。

 

上記の粘膜を強化する栄養に加えて、腸内細菌を元気にする栄養が必要です。

 

腸内細菌の応援部隊、発酵食品(乳酸菌やビフィズス菌といった善玉菌を含む食品)、善玉菌が働きやすい環境を整える食物繊維オリゴ糖などで腸内環境を整えましょう!

食物線維には不溶性と水溶性があります。腸内細菌のエサになりやすいのは分解しやすい水溶性食物線維です。

水溶性食物繊維を多く含む食材は、らっきょう、ケール、押し麦、切り干し大根、ゴボウ、納豆などがあります。

 

⑤カラダを温める栄養

 

ウィルスと戦う免疫細胞が活性化するためには体温を上げる必要があります。

見分けるヒントとして、冬が旬のもの、寒いところで育つもの、土の中で育つもの、水分が少ないもの、暖色系のもの、小さく丸いもの、発酵しているものなどです。

例えば、ニンジン、レンコン、ゴボウ、ショウガ、ニンニク、ネギ、ニラ、唐辛子、カボチャ、玉ねぎ、鮭、玄米、納豆、キムチなどです。

 

⑥ 直接ウィルスに作用する栄養

 

ウィルスの周りには糖タンパクでできている殻(エンベロープ)があります。それがあることによって治療に抵抗性を示します。

その殻にくっついて壊す、抗ウィルス効果が報告されているのがグリフィスシンという物質です。

(SARSやMARSのようなコロナウィルス、HIV、ヘルペスウィルス、C型肝炎ウィルス、エボラウィルスなどに効果があったと言われています)

これはマンノース結合レクチンというタンパク質です。

紅藻から抽出された成分ですが、海藻、アオサや海苔、植物では西洋ネギ、里芋、イラクサに含まれているようです。

 

どんな食材に多く含まれているの?

 

① タンパク質

 

鼻、ノド、口腔、腸粘膜を作る、酵素を作る、薬や栄養素などを運ぶ、細菌と戦う抗体などを作る

 

主に、肉、魚介類、卵、豆腐、豆類、乳製品などですが、同じものだけ続けて食べてしまうとアレルギーの原因になってしまいますので、いろいろなものをローテーションで食べましょう。

良質なタンパク源としてヘンプシードもおすすめです。

 

② ビタミンA

 

粘膜の材料になる、ウィルスの侵入を防ぐ、免疫力を向上する

 

鶏や豚のレバー、うなぎ、乳製品や卵に多く含まれています。

また、摂取すると小腸上皮細胞ビタミンAに変換されるβカロテン(ビタミンA前駆体、プロビタミンA)は、藻類(海苔など)やニンジン、カボチャ、シソなど緑黄色野菜に多く含まれています。

脂溶性ビタミンなため、油で調理するなど脂質と一緒に摂取すると吸収率が上がります。

 

③ ビタミンC

 

活性酸素の消去、免疫機能の増強、ウィルス増殖の抑制、ウィルスを死滅、抗酸化作用、コラーゲンの合成

 

パプリカ、パセリ、ピーマン、ケール、芽キャベツ、レモン、キウイフルーツ、アセロラなどに多く含まれています。

ビタミンCは熱に弱いのでですが、ジャガイモやサツマイモではデンプンにより保護されているため加熱調理後もほとんど分解されずに残ります。

3~4時間毎にこまめに摂取することで吸収率は上がります。

 

④ ビタミンD

 

自然免疫の向上、免疫細胞のバランスを整える、ビタミンAの吸収を助ける。

 

キクラゲ、椎茸、シメジなどキノコ類、イワシ、鮭、しらす、卵黄、バターに多く含まれています。

脂溶性ビタミンなので、脂質を含む動物性のほうが吸収率が良く、キノコ類などは油で炒めるなどして脂質と一緒に摂取することで吸収率が上がります。

また、ヒトが太陽を浴びるとビタミンDができるのと同じようにキノコ類を調理前に30〜60分太陽にあて天日干しするとビタミンD量が増えます!

特に冬は日照時間が短く、太陽を浴びる機会も少ないため、夏に比べて不足の度合いも大きく、約80%の女性は不足していると言われています。

 

⑤ マグネシウム

 

ビタミンDを作るのに必要で、他にも300〜600種類の代謝経路に関与しています。また、約30%の酵素の働きを調整しているとても大事な栄養素です。

しかし、血液中には1%以下しか含まれておらず、ほとんどが骨や細胞内にあるため、欠乏していても血液検査ではわかりません。

藻類(アオサ、海苔、わかめなど)、アボカド、ナッツ類、種、ブロッコリー、キノコ類、緑の葉もの野菜、玄米、バナナなどに多く含まれています。

 

⑥ ムチン

 

ムチンはすべての粘液に含まれており、口腔、消化管、鼻腔などの粘膜を覆い、物理的に外的刺激から保護しています。

ムチンを多く含む食品は、クラゲ、納豆、山芋、オクラ、なめこ、モロヘイヤなどのネバネバ食品です。

 

感染予防メニュー

 

それではウィルス感染対策レシピをいくつかご紹介しましょう!

 

豆腐チゲ

豆腐(タンパク質)、豚肉(タンパク質、VB、亜鉛)、卵(タンパク質、VA、VD)、

アサリ(タンパク質、マグネシウム、鉄)ネギ、ニラ(VA、VE、食物繊維)、

シメジ、椎茸(VD、食物繊維)キムチ、納豆、コチュジャン(発酵食品)ニンニク、唐辛子(体温を上げる)

 

キクラゲと海苔のサラダ

キクラゲ(VD、食物繊維)、アボカド(VE、VC、マグネシウム、食物繊維)

サニーレタス(VA、VC、VE、マグネシウム、鉄、亜鉛、食物繊維)、アオサ海苔(マグネシウム、食物繊維)

レモン(VC) 、ごま油、天然塩

 

サーモンのガーリックソテー

鮭(タンパク質、VD、アスタキサンチン、マグネシウム)、ニンニク(体温を上げる)、バター(VD)、レモン(VC)、

天然塩、コショウ

パプリカ(VA、VC、VE)、椎茸(VD、食物繊維)、ブロッコリー(VE、VC、亜鉛、食物繊維)

 

とん汁

豚肉(タンパク質、VB、亜鉛)豆腐(タンパク質)、油揚げ、里芋(抗ウィルス)、ニンジン(ビタミンA)、

こんにゃく(食物繊維)、ネギ、ゴボウ(食物繊維、VE,マグネシウム、亜鉛)、味噌(発酵食品)、ごま油

唐辛子(体温を上げる)

 

*( )内は感染対策の栄養素のみを記載

 

 

まとめ

ウィスル感染対策、参考になりましたでしょうか?

ウィルス感染予防には自分自身の免疫力を高め、感染しない身体作り、体調管理が重要です。

この時期だけでなく、日々心がけていくことで感染に強いカラダが作られます。

 

栄養、睡眠、適度な運動、体温を上げる、太陽を浴びる、鼻呼吸

 

そして良く噛んで、栄養をきちんと消化吸収し、自分のカラダに取り入れることが大切です。

自分の好きな食材を組み合わせて美味しく感染予防していきましょう。

まず自分でできることから始めましょう!

 

 

 

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