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口呼吸に要注意!口呼吸によって起こる恐ろしいリスクとは

最近は鼻呼吸ではなく口呼吸の子どもが増えているということをご存知でしょうか。

鼻呼吸に改善するように警鐘を鳴らしている小児科医や歯科医師も多く、お子さまの呼吸方法を気にしているという親御さんも多いのではないでしょうか。

鼻呼吸が良い、正しいのはなんとなく知ってはいるけれど、なぜ口呼吸が体に良くないのかは分からないという方もいるはずです。そんな方のために今回は、口呼吸にはどのようなリスクがあるのかをお伝え致します。

口呼吸の本当の恐ろしさを知らないという方は、是非参考にして下さい。

Contents

口呼吸とは

本来私たち人間は鼻で呼吸をします。鼻からの空気では足りなくなった状態のときに口からの空気を利用する仕組みです。

小さい頃に「口を閉じなさい」と親に言われて慌てて口を閉じたという経験を持つ親御さんもいらっしゃるかと思いますが、なぜ口呼吸と鼻呼吸の子がいるのでしょうか。

母乳の時の赤ちゃんは全て鼻で呼吸を行っているのであれだけ長い時間母乳を飲むことができますが、徐々に口呼吸を覚えるようになります。言葉を喋るようになると口から息を吸い、鼻炎や癖によって口で呼吸をする割合が高まってくると、口呼吸の方が空気の量も多く取り込むことができるので鼻呼吸ではなく口呼吸が中心となってしまうのです。

お子さまの年齢にもよりますが、だいたい2歳くらいまでは口がポカンと開くのでそれまでは特に口呼吸を心配する必要はありません。

しかしお子さまが大きくなってもいびきをかいたり、寝ているときにも口を開けている場合には要注意が必要です。特に食事中にクチャクチャと音を立てて食べるのは、鼻で呼吸ができていないため口呼吸のサインである可能性があります。

本来は鼻呼吸なのですが、最近の子どもは8割が口呼吸をしているとも言われており、決して他人事ではないのです。

子どもの口呼吸の原因

口呼吸の原因にはいくつかありますが、口呼吸の大きな原因には「癖」があります。

特に鼻が詰まっていなくても、歯並びが良かったとしてもそれでも口呼吸をしてしまう場合には口呼吸をする癖がついています。

起きているときには意識して改善することができても、寝ているときなど無意識の時には口呼吸の癖が出てしまいます。

口呼吸をしている期間が長ければ長いほど、口呼吸の癖を改善するのが難しくなるので早めの改善が望ましいのです。

口呼吸によって考えられるリスク

口呼吸によるリスクを理解し、早めに鼻呼吸に改善しましょう。

歯並びや顔の輪郭に影響する

口が開いていると、口の周りの筋肉が衰えてしまい、歯並びや顔の輪郭にまで影響を与えてしまうこともあります。

お子さまの場合は口呼吸の習慣がつくと、舌で前歯を推しながら食べものを飲み込む癖がついてしまうこともあり、噛み合わせにまで不具合が出たり前歯が出てしまうことがあります。

前歯の虫歯が増える

口呼吸の場合いつも口を開けていることになるため、前歯が乾燥してしまいます。歯は唾液によって常にミネラルを供給し、初期虫歯を治しています。唾液が無ければすぐに虫歯になってしまうので、乾燥しやすい状態は避けるべきなのです。

歯茎が腫れ、歯周病になる

口の中は細菌が多い場所ですが、歯茎は粘膜なので常に唾液の殺菌作用によって洗い流されています。しかし口呼吸によって歯茎が乾燥してしまうと歯茎が腫れ、赤くなってしまい歯周病になってしまいます。

口臭がきつくなる

口呼吸になってしまうと口の中が乾燥します。口の中が乾燥してしまうと、唾液の洗浄作用が弱まり、口の中で菌が繁殖してしまいます。

口臭の原因の一つに、口にいる菌の量があります。口呼吸の方が朝臭うのは菌の量が影響しているからなのです。

歯に汚れが付き茶色くなってしまう

歯に限らず汚れは湿っている時の方が落ちやすく、一度乾燥してしまった汚れはこびりついてなかなか取れません。

歯の表面は濡れることによって汚れが付きにくくなっています。そのため口の中が乾燥していれば、必然的に汚れが付きやすい状態になるのです。

睡眠時無呼吸症候群になりやすい

口呼吸の場合は口で呼吸しやすいように舌が後方にある状態です。寝ている時に力が抜けてしまうと、更に広報に舌が落ちてしまうので気道を塞ぎ、無呼吸症候群になりやすくなります。

睡眠の質が下がる

口呼吸は睡眠時無呼吸症候群になりやすいだけでなく、どれだけ寝ても疲れが取れない状態や、どれだけ寝ても眠いという状態になってしまいます。

いびきをかきやすくなる

口呼吸を続けていると唇の筋肉が弱くなってしまい、口が開きやすくなりま。すると寝ている間も口が開きやすい状態になってしまい、いびきをかきやすくなります。

風邪、アレルギー症状を起こしやすい

鼻呼吸では鼻毛やネバネバとした粘膜が細菌が体内に入るのを防いでくれます。しかし口の中には毛が生えていないので、口呼吸の場合は細菌が直接体内に入ってしまいます。

鼻呼吸の方は空気は鼻の粘膜を通って、水分を吸収し湿度が高い状態で気管や肺に入っていきますが、口呼吸の場合は乾燥した空気が直接気管に送られてしまうので、喉や肺を痛め風邪を引きやすくなります。

喘息になりやすい

口呼吸は喘息になりやすいことが分かっています。喘息の一つの原因として、冷気があります。冬に喘息の方が増える原因もこの冷気が関係しているからなのです。

冷たい空気が気管支に触れると喘息になるのですが、口呼吸の状態では直接冷気が喉や気管支などに当たってしまうので、喘息のリスクが高まります。

鼻呼吸では冷気が喉や気管支に当たるまでに温められるので喘息になりにくいのです。

ぼーっとしているように見える

口呼吸が当たり前になってしまうと、常に唇が開き気味になってしまいますので、周囲の人から集中力が欠けているように見られたり、やる気がなさそうなぼんやりとした印象を持たれてしまうという危険性もあります。

まとめ

呼吸は人間が生きていく上で非常に重要なものです。口呼吸はアレルギーを引き起こしたり、睡眠時無呼吸症候群になったり、最悪の場合命にまでかかわる可能性がある危険な行為です。お子さまの異変にいち早く気付き、早めに改善しましょう。

そして近年、社会問題となっている睡眠時無呼吸症候群は口呼吸によって引き起こされています。正しい呼吸法を身に着けられるよう、お子さまの呼吸方法を見守りましょう。

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