歯と健康のラボラトリー

丈夫で健康な歯を作る!「歯に良い栄養素」とは

歯の健康を保つために毎日歯磨きやデンタルフロスを使用してオーラルケアを行い、定期的に歯科検診を受けているという方も多いでしょう。

歯は身体の一部ですので、毎日のオーラルケアを徹底するだけでなく、毎日の食事からバランスよく栄養を摂ることが大切です。美味しく食事をして必要な栄養素をしっかりと体内に取り込むには健康な歯が必要不可欠です。

歯はお母さんのお腹の中にいた7週目に入る頃に作られ始め、14週頃から石灰化が始まります。そして16歳になる頃に奥歯の根っこが完成するまで、長い間作り続けられるものです。16歳以降も丈夫で健康な歯を保つためには“ 歯に良い栄養素”が不足しないようにすることが有効なのです。

基本的には好き嫌いを無くし、硬さにおいてもバランスの取れた食事をし、しっかりと噛んで食べることが大切ですが、丈夫で健康な歯を作るために”歯に良い栄養素”を取り入れることが大変重要です。

今回は丈夫で健康な歯を作るために欠かす事のできない栄養素についてお話して参ります。

丈夫な歯を作るには

丈夫な歯を作るためには偏食をしないことが大前提です。カルシウムを沢山摂ると丈夫な歯ができると考えている方も多いですが、カルシウムを与えれば与えるほど歯が強くなるというわけではありません。ただし、乳歯の下で永久歯が作られている時期にカルシウムが不足してしまうと永久歯が弱くなってしまう原因になりますので注意が必要です。

歯の表面を作っている主な栄養素はカルシウムですが、その土台はたんぱく質でできています。これらがうまく働くためには、ビタミンA、C、Dが必要です。

そして乳製品や魚介類、野菜などのカルシウム源を良質なたんぱく質と一緒にバランスよく摂取することができれば丈夫な歯を作ることができます。永久歯が生えた後にいくらカルシウムを摂取しても歯を強くすることは出来ませんので、乳幼児期から栄養素をバランス良くいろいろな食品から摂るように心がけましょう。

歯を強くする栄養素

歯を強くする食品には、骨や歯を作る素となるカルシウムやミネラルの多い食品、チーズ・ヨーグルト・牛乳・小魚類・海藻類 などがあります。

主に歯を作っている栄養素はカルシウムですが、その土台となっているものはたんぱく質で、歯や骨、血液などを強くするためには鉄分やマグネシウム、亜鉛などの無機質も欠かせない栄養素です。ビタミン類はカルシウムの吸収を助けたり、抵抗力を高めるのでたっぷり摂りましょう。

結晶が密で上部なエナメル質(歯の一番外側の部分)や骨を作るためには、カルシウムとリンそしてビタミンA(カロチン)が必要です。小魚・牛乳・バター・人参・ホウレン草 をたくさん食べましょう。

そしてビタミンCが不足すると象牙質(歯の主要部分でエナメル質の内側)の形成不全や、歯ぐきから出血し易くなる可能性がありますので新鮮なかんきつ類やピーマンを食べましょう。ビタミンDが不足すると石灰化が十分に行われず、歯や骨が充分に硬くなることが出来ません。バター・牛乳・卵黄レバー・青魚・シイタケをバランスよく取り入れましょう。

たんぱく質の働き

歯の土台の形成に必要不可欠な栄養素がたんぱく質です。強くて健康な歯は、歯が作られる時の環境と栄養に左右されます。丈夫な歯を作るには、歯の土台となるたんぱく質を摂取することが大切です。

たんぱく質はアミノ酸により生成されますが、体内で作られる非必須アミノ酸と、食物から摂取する必須アミノ酸に分かれています。肉や魚介類そして乳製品などの動物性タンパク質は、植物性タンパク質に比べてアミノ酸の含有バランスが優れています。

ビタミンDの働き

脂溶性のビタミンDはカルシウムとリンの血中比率のバランスを良くすることは虫歯を防ぐためには必要不可欠です。

歯を強く石灰化しておくために最も重要な因子はビタミンDです。細胞がカルシウムとリンを骨の中に堆積する役割を担っているオステオカルシンを作り出す為にはビタミンAとDが必要です。

現代人の多くは脂溶性ビタミンが非常に乏しい食事をしている為、虫歯に悩まされているのです。これらのビタミンを食事に加える事が虫歯を予防するのに役立ちます。

ビタミンAの働き

脂溶性の混合物であるビタミンAは、骨の成長や生殖、細胞の分化、お腹の中の赤ちゃんの発達と細胞の分化に関して非常に重要な役割を担っています。

ビタミンAは骨の健康にとって重要で、ビタミンDと協調することで骨の成長の調整と促進をしています。

ビタミンAは血清カルシウムを低下させ、身体がカルシウムを利用するための手助けをしてくれます。ビタミンAは骨や歯の成長と修復を促す成長因子なので、健康な歯を維持するのに欠かせない栄養素です。

ビタミンCの働き

ビタミンCは歯の象牙質の形成に必要不可欠な栄養素です。万が一ビタミンCを含まない食事を約60~90日間続けてしまうと、体内のビタミンCの総蓄積量が300 mg以下になり、歯周病(壊血病)を発症すると言われています。

動物実験では、壊血病を発症しない程度のビタミンCの欠乏で老化が進行したそうです。これを人間に換算すると1日に2.5mgのビタミンCしか摂取しない期間が約3年間続くと老化が速く進行し、死亡する人まで出てくる可能性があるという結果が出ています。

ビタミンDの働き

カルシウムの代謝や石灰質を調整するのがビタミンDです。ビタミンD2の前駆物質であるプロビタミンD2はシイタケに、ビタミンD3は魚類の肝臓に多く含有されています。

最後に

55歳~75歳の1500人以上に行ったある調査では、「食事がとても美味しい」と感じている人は平均20本の残存歯があるのに対して、「食事が美味しくない」と感じている人は平均11本しか歯が残っていなかったという結果が出ています。

このように歯が少なければそれだけ食べられるものが限られ、食事を美味しく楽しむことができなくなってしまうことは明らかです。幼少期から歯に良い栄養素をバランスよく取り入れ、大人になってからもオーラルケアだけでなく食事の基本を見直し、偏食をしないように心がけることが未来の歯を守ることに繋がるのです。

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