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口内炎が発症するのはなぜ?口内炎の症状や原因とは

ある日突然、喋ったり舌で触ったときにいちいちしみてしまう「口内炎」ができていることに気が付くことがあります。口内炎のせいで痛みがあったりしみたりして食べたり飲んだりするのが辛い、という経験をしたことがある方も多いのではないでしょうか。

口内炎とは口腔内の粘膜に起こるさまざまな炎症の総称ですが、一体なぜ口内炎ができてしまうのか気になりませんか?

今回は少し触れるだけで痛みを感じることもある、辛い口内炎の症状や原因などをお伝えしたいと思います。

辛い口内炎

食事をしていない時でも痛みを感じることもある口内炎は、重大な症状ではなくても不快感が強いため、なるべく早く治したいと思いますよね。

口内炎とは、その名の通り「頬の内側や歯茎、口腔内の粘膜周辺に起こる炎症」の総称です。頬の内側を始めとしてさまざまな場所に発症し、その多くが痛みを伴うものです。

一つだけできてしまうことや、一度に複数できてしまうこともあり、なかなか治りにくいと食事をする際や会話をする際にとても辛い思いをすることになります。

口腔内は食事や呼吸の影響を受けやすく、細菌やウイルスなどの影響を受けやすい場所です。粘膜に覆われて保護されていますが、何らかの原因で細菌が繁殖してしまうと炎症を起こしてしまいます。

口内炎ができるメカニズム

  1. ビタミン不足や疲労、ストレスなどの影響でタンパク質分解酵素であるプラスミンが生成されます。
  2. プラスミンが増え続けてしまうと、炎症を起こすヒスタミン、痛みを引き起こすプロスタグランジンなどが出て血管が拡張します。
  3. 炎症が起きてしまうと血管からヒスタミンやプロスタグランジンなどが漏れ出てしまい痛みが起こります。
  4. 炎症が続いてしまい、粘膜の表面がただれ、ただれた部分が口内炎となります。

口内炎の症状

一口に口内炎といっても、軽度なものから重度なものまでさまざまな種類があります。

  • アフタ性口内炎
  • カタル性口内炎
  • 潰瘍性口内炎
  • ウイルス性口内炎
  • アレルギー性口内炎
  • ニコチン性口内炎

上記の中で最も多いのがアフタ性口内炎です。白か黄色っぽい膜で覆われた小さな口内炎で、食べ物や飲み物がしみることがあります。通常は1~2週間ほどで自然と治まります。

食事がしみるが我慢できないほどの痛みではなく、粘膜に赤い腫れや斑点が現れるのは比較的軽度の口内炎である可能性が高いです。

重度の口内炎になるとただれたり大きく盛り上がったり、水疱や穴ができてしまいます。重度の口内炎では会話もままならないほど痛みを感じたり、出血するケースもあります。また、顎の下のリンパ腺が腫れて痛くなることもあります。痛くて食事ができなければ、治癒力も低下しますので、さらに治りにくくなってしまいます。早めに歯科医院に相談しましょう。

いずれにしても口内炎は体の不調のサインです。万が一口内炎ができた場合には悪化させないためにも、生活習慣や食生活を見直す必要があります。

口内炎の原因とは

口内炎ができてしまう原因として考えられるものにはいくつかの種類があります。

ビタミン不足によるもの

不規則な食生活や、インスタント食品や外食が続いているときに口内炎ができてしまったという経験はありませんか?実はビタミン不足によって口内炎ができてしまうことがあります。

特に皮膚や粘膜を守る働きをするビタミンB2、皮膚や粘膜の健康を維持しているビタミンB6が不足していると、細菌から傷口を守る粘液が生成されにくくなってしまいます。

バランスの摂れた食事は健康を維持する上でも非常に大切ですが、口内炎を防ぐためにも意識的にビタミンを摂取するようにし、外食が多い、もしくはインスタント食品ばかりで済ませているという方は食生活を見直しましょう。

また、タンパク質が十分に取れていないと、健康な粘膜はできません。口内炎の治りも悪くなってしまいますので、十分なタンパク質摂取を心がけましょう。

疲労や睡眠不足によるもの

口腔内の粘膜は新陳代謝を繰り返す事により、正常な状態を保っています。しかし疲労が溜まっていたり睡眠不足の状態では、この新陳代謝が低下し口内の粘膜の表面が荒れた状態になってしまいます。

疲労が蓄積していたり睡眠不足が続いていることにより、免疫力が低下していると口の中で細菌が繁殖しやすくなり、口内炎ができやすい状態になります。

機械的な刺激によるもの

誤って口の中を噛んでしまったり、食事の際に魚の骨などが刺さってしまったりすることで口の中が傷つくと、そこから口内炎になってしまうことがあります。また、矯正器具や入れ歯が当たってしまうことによって口内炎ができることがあります。

本来口の中は唾液の働きで細菌を洗い流すことができるため、少し傷がついてしまったとしても炎症せずに治癒します。しかしストレスや口呼吸などのさまざまな影響で唾液が不足していて口腔内が乾燥していると、少しの傷でも細菌が繁殖し、炎症が起こってしまうことがあるのです。

全身疾患によるもの

口内炎にはヘルペスウイルスなどによって起こるウイルス性のものがあります。病気に伴って薬を服用することで口内炎ができてしまうこともあります。また、中にはただの口内炎だと思って放置していたら、実は口腔がんだったというケースもあります。

口腔がんの初期症状は口内炎と見間違えやすく、素人では判断が難しいものです。あまりにも長い期間口内炎が続いている場合や繰り返しできる場合には全身疾患によって起こる白板症や紅板症である可能性もあるため、歯科医院に一度相談すると安心です。

アレルギーによるもの

食べ物だけでなく、薬剤や金属などのアレルギーの影響で口内炎ができてしまうことがあります。

アレルギー性口内炎の場合には数時間から数日で自然に治りますが、重症の場合にはステロイドの塗布などで治療する必要がでてくるケースもあります。

まとめ

多忙で食事が不規則になったり、栄養バランスが崩れてしまうとすぐに口内炎ができてしまう方もいらっしゃるでしょう。口内炎は大きなものから小さなものまでさまざまで、種類もあります。

しみたり、痛みがあれば食事や会話の際に辛いですし、なるべく口内炎ができないように健やかな口腔環境を維持しましょう。

口腔内の粘膜は生活習慣などの影響を受けやすく、健康状態を表しているといっても過言ではありません。全身の健康を維持するためにも栄養バランスの摂れた食事やストレスを溜めないことはとても大切ですが、口内炎を防ぐためにもご自身の健康管理をしっかりと行いましょう。

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